この画像のロボット、何だかわかりますか?
今回はこの画像の玩具についてちょっとマニアックな話をしたいと思います。
可変戦闘機…?
これと同じ金型の商品は1982年に発売されたのでまったく知らないという方も
少なくないかもしれませんが、一方でロボットアニメが好きな方、詳しい方なんかは
「いや、どう見てもアレじゃん!」と思うでしょう。
ここで伏せたところで特に意味は無いのでもう言っちゃいますけど
まあバルキリーですよね。
「超時空要塞マクロス」の主役メカですね。
ただ、画像の玩具は実はバルキリーではありません。
自分で書いといて無理があるなと思いますが事実だからしょうがない。
言ってるそばからまたバルキリーにしか見えない画像ですけども、
これは実はトランスフォーマーの「スカイファイアー」というキャラです。
ノーズ部分になんだか見覚えのあるエンブレムが付いているでしょう?
ただこれはアニメ作中での名称で、玩具は日本では発売されておらず、
海外で発売された際には「Jetfire」という商品名でした。(ややこしいな!)
ちなみにアニメに登場するスカイファイアーは、流石に色々と問題があったのか
デザインがこの玩具とはあまり似ていません。顔もまったく別物。
ライセンスの変遷
ここから先の話はトランスフォーマー玩具ファンにはある程度知られている話
ではあるのですが、自分の中の整理も兼ねて書いていきますと、
まず、元になったトイは「タカトクトイス」という会社の
「VF-1S スーパーバルキリー」という商品でした。
で、なぜそれがトランスフォーマーとして発売されたのかというと、
文章で書くとわかりにくくなるので箇条書きにしていきますと、
・タカトクトイス倒産後、金型を「マツシロ」という会社が引き継ぐ
・その後さらにマツシロから「バンダイ」が引き継ぐ
・海外でのトランスフォーマーの権利を持っていた「Hasbro」社が、「タカラ(現タカラトミー)」以外のメーカーの変形ロボット玩具もトランスフォーマーとして発売することを計画
・いくつか選ばれたアイテムの1つがこの型で、Hasbroがアメリカのバンダイと契約
・わずかに仕様変更され、トランスフォーマーとして発売
ざっくり書くとこんな感じです。
諸説あるため100%この通りと断言はできませんが、
おおまかにこういった流れがあったようです。
(ネット上の情報は何事も100%は鵜呑みにしないのが賢明です)
そんなわけで、いま現在トランスフォーマーといえば国内では当然
タカラトミーのイメージですが、このスカイファイアーには画像のように
「BANDAI」の刻印が刻まれているという。
そりゃ国内で発売はできませんわな…。
ただスカイファイアーは人気のあるキャラクターだったこともあり、
後年独自のデザインでいくつもリメイクアイテムが発売されています。
ぶっちゃけて言うとどことなくバルキリーに似たアイテムもいくつか出ています。
そんな中、ちょっと話が逸れますが、昨年発売された
「トランスフォーマー シージシリーズ SG-26 ジェットファイヤー」は
これまでに出たリメイクで最もアニメのイメージに忠実な物になっていてお勧めです。
(余談ですが、商品名はアイテムによって「スカイファイアー」だったり「スカイファイヤー」だったり、
また「ジェットファイアー」だったり「ジェットファイヤー」だったりと、表記が微妙にバラけてたりします)
現在でも入手は可能?
とにかくこの「Jetfire」、どうやら海外でも発売期間が短かったという話もあり、
現在では入手難度がやや高めです。
たまにネットオークションやレトロ玩具などを扱う中古玩具ショップ等で
見かけることはあるのですが、なにぶん古い物なので状態の良い物を入手しようと思うと
それなりに苦労するかもしれません。
僕が所持している物は状態はそこそこで、値段もそこそこの物で、
ある程度まで綺麗になるまで自分で手を入れたものになります。
多少気になる部分はあるものの、元々の出来が良いのでとても気に入っています。
そんなこんなで以上、
トランスフォーマーのちょっとややこしいけど面白い(と僕は思う)話でした。
【2022/6/3追記】
スカイファイアー、ついにマスターピース化!!!
下のリンク先の文章を読み進めていくと、この記事で紹介した内容にも遠まわしに触れているような
味わい深い表現がちらほら出てくるので、スカイファイアーファン必読(?)です。
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